型取りでフルボトルのマスタープレートをつくる 〜後編〜

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前回で友情フルボトルの認識ピンプレートの複製まで終わりました。今回はメダルフルボトルの認識ピンプレートに細工をしてから複製するところまでをやって、マスタープレート作成の記事を終えたいと思います。

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まず、先に複製した友情フルボトルの認識プレートから、全てのピンを切り落とします。この中から、綺麗に切り取れた短いピンを3つ、長いピンを1つ使用します。ただ、前回述べたとおり、複製したプレートの認識ピンは、頂点部分が少し欠けてしまっているので、もし余りの製品版フルボトルをお持ちの方は、そちらからピンを切り取って使用した方が良いと思います。

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上のように、メダルフルボトルの認識ピンプレートの、ピンが欠けているところに、先ほど切り取ったピンを接着剤で貼り付けます。なお、上の写真では、DX版のメダルフルボトルではなく、ブットバソウル版のメッキVer. メダルフルボトルのプレートを使用しています。

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ピンが充分に接着されていることを確認したら、前回と同様、このプレートのシリコン型を作成します。手順は完全に同じなので、ここでは省略します。

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そして出来上がったシリコン型がこちらです。早速、レジンで複製してみましょう。

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レジンをチマチマと計量するのは面倒なので、先の友情フルボトルのプレート分とまとめて複製してしまいます。この場合、レジンのA液とB液はそれぞれ13〜14gぐらいずつあればOKです。

ではでは、メダルフルボトル側の出来具合をチェックします。

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赤丸をつけた部分が、後から付け足した認識ピンに相当する部分ですが、他のピンに比べてより大きく欠けているように見えます。これは、元々少し欠けているピンを複製元にしたせいで、うまく複製できたとしても欠けた状態になる上に、さらにこれまで同様に空気が入らないことによる欠けが追加で発生してしまい、より一層欠けが大きくなってしまっているものと考えられます。

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というわけで、ちょっと面倒ですが、デザインナイフでシリコン型の追加ピンの部分を加工して拡大します。この作業がちょっと細かくて面倒なので、もし余分の製品版フルボトルを持っている方は、レジン複製したプレートから切り出したピンではなく、製品版から切り出したピンを使う方が良いと思います。

加工が済んだら、再チャレンジ。

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左が型加工前で、右が型加工後の複製プレートです。前よりも追加ピンの部分の欠けが小さくなっていることがわかります。

 

これでとりあえず、友情フルボトル側の系列のマスタープレートと、メダルフルボトル側の系列のマスタープレートの複製ができました。

とりあえず2枚ずつ作ってみました。

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裏側。

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。。。あれ。

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左2枚がDX版(ボーイズトイ版)の友情フルボトル、右2枚がブットバソウル版(ベンダー版)のメダルフルボトルから複製したプレートなのですが、なんだか赤丸で囲った部分と青丸で囲った部分の出っ張りが、DX版とブットバソウル版で形が違うように見えます。

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もうちょっと見やすいように、フルボトル側の穴の形で確認してみます。うん、やっぱり違う。

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というわけなので、今回複製したプレートは、当然ブットバソウル版にはそのままはめ込めますが、

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DX版にはうまくはめ込めません。ただ、

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干渉する部分を切り取りさえしてしまえば、

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DX版にも普通にはめ込めます。ベンダー版(ガシャポン、ブットバソウル版)はみんなこんな感じなのか?あんまり手持ちが多くないので検証はできませんが。

 

というわけで、

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DX版の友情フルボトルとメダルフルボトルに、複製したマスタープレートを取り付けてみました。

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取り付けの際には、プレート側に二箇所ネジ穴を開けてあげなきゃいけないのですが、これについてはピンバイスに1.5mmぐらいのドリルをつけて穴を開けてあげるとよいと思います。

開けすぎると貫通してしまうので注意。

 

さて、マスタープレートはこのままだと、友情フルボトルの音声と○○○○の音声(←ネタバレ防止)になってしまいます。というわけで、

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それぞれのピンを上のように切り落としてみました。するとどうなるでしょう。

 

それぞれ「ライオン」と「魔法使い」として認識されるようになりました。さすがにベストマッチで仮面ライダービースト!とはならないですね。

 

ちなみに、このマスタープレート、「色が白っぽいのがイヤだ!」という人は、

こちらのレジンを使うと、

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こんな感じで、玩具では比較的よく見かける色合い(?)のものが出来上がります。ただ、こちらは120秒で硬化が始まるので、レジン注入の際は手際よく作業を進めるようにしましょう。

 

以上、意外と長くなってしまいましたが、フルボトルのマスタープレート作成でした。これはこれで音声解析用にあると便利なものではありますが、これ単体だと、「見た目は友情だけど音声はライオン」「見た目はメダルだけど音声は魔法使い」というように、なんだかちぐはぐなモノばかりができてしまって、意外と遊びの幅が広がりません。これを使って楽しむためには、もう一工夫必要な気がします。次回の更新でその一例を示せればと思います。