型取りでフルボトルのマスタープレートをつくる 〜中編〜

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前回で、どのような音声も再生可能となるフルボトルのマスタープレートについての考え方は示しましたので、ここからは具体的に作成していきます。必要な具材は、以前型取りしたときと全く同様です。

以下、マスタープレートの作成の話ではありますが、ネタバレ音声等はありませんので、ご安心ください。

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まずは、友情フルボトルを完全に分解して、

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認識ピンのプレート部分だけを取り出します。他の部分は再度組み付けるなどして、なくさないようにしておきましょう。

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プレートと、レジンの通り道となる部品(今回はストローを使います)を囲うように、シリコン型の外枠をブロックで作ります。高さは2段でOK。

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ちょうど半分の高さまで粘土を敷き詰めて、平らにならして、

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ブレートとストローを沈めます。プレートの方は、隙間からシリコンが入ってきてしまわないようにギュッと沈めます。

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ダボ穴をあけて、シリコンバリアーを塗れば準備完了です。

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次にシリコンを計量します。今回は50gで丁度ぐらいです。

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硬化剤は2gでOKですが、ちょっとミスって3g入ってしまいました。

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よく混ぜ合わせたら、シリコンを流し込んで6〜8時間待ちます。

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固まったらブロックを外します。

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こんな感じで綺麗に二層に分かれるので、粘土を剥がします。

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こんな感じになっていました。

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プレートやストローの上にシリコンが覆いかぶさってしまっていたところは、デザインナイフやカッターで剥がしておきます。

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再度、ブロックで外枠を作ります。シリコンバリアーを塗るのを忘れずに。

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再度、シリコンを計量します。今回も50g、硬化剤2gで。

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よく混ぜ合わせたら、シリコンを流し込んで、再度6〜8時間待ちます。シリコンは50gだと分量的に結構ギリギリなので、不安な人は60gとっておいた方がよいかもしれません。

 

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8時間後。固まりました。

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外枠のブロックを外してバリをとると、こんな感じです。

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二層のシリコンを剥がすと、こんな感じになっていました。うん、結構綺麗にできたと思います。

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レジンの通り道となる部分の穴を広げ、空気穴を作ります。プレートとストローの接続部分もちゃんと広げおかないと、注いだレジンが詰まってしまうので注意。

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上から見るとこんな感じです。

 

では、レジンを注ぐ準備に入ります。

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二つのシリコン型を密着させます。上の写真ではテープで巻いていますが、後日試したところでは、輪ゴムの三重巻き x 3でも問題ありませんでした。

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レジンを量ります。A液とB液、それぞれ10gもあれば充分です。7gずつでも多分大丈夫。

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よくかき混ぜたら、型に注ぎ込みます。今回のプレートについては、どうしても空気が入ってしまいやすい部分がありますので、焦って早くレジンを入れてしまうと、うまく成形できない場合があります。できるだけゆっくり注ぎ込みましょう。

上のような180秒硬化タイプだと、固まるまでにかなり時間の余裕がありますので、落ち着いて注ぎ込めると思います。

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20分ぐらい経って固まっていることが確認できたら、型を外します。

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こんな感じになります。

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バリをとって、型取り元のプレートと並べてみます。一見、うまく複製できているように見えますが、よく見ると、ほとんどの認識ピンの頂点の部分が丸く欠けていることがわかります。

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このような細かい部分はどうしても空気が入ってしまい、うまく成形できないのです。ただ、この程度の欠けであれば、ビルドドライバーはちゃんと認識してくれるので、問題ありません。

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裏面。こちらも、一部欠けてしまっています。こちらも空気が入りやすく欠けやすい部分ですが、ネジ穴の部分が丸々なくなるレベルで欠けさえしなければ、多少欠けるぐらいは問題ありません。

 

さて、これで一応友情フルボトルのプレートの型取りはできました。これで、任意のピンを切り落とせば、81種類のフルボトルの音声は再生可能になります。

次週、メダルフルボトルのプレートに細工&型取りして、残りの81種類の音声を再生可能にします。