3Dプリンタの購入を割と真剣に考える

最近勉強メモの記事ばかりだったので、久しぶりに通常営業の記事です。

3Dプリンタの購入を、割と真剣に考えてみようと思います。そのきっかけになったのは、こちら。

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先日行ったMaker Faire 2014で展示されていた、デアゴスティーニが2015年1月全国販売予定の『週間 マイ3Dプリンター』で組み立てられる『idbox!』の完成品です。

前々から3Dプリンタには興味があって、『買うならこれかなー』と目をつけていたのは、XYZプリンティング社の『ダヴィンチ』シリーズでした。

低価格の割にどちらも高機能、今でもとても魅力的だと思っています。ただ、自分の中では以下の2点が懸念でした。

  1. デカそう
  2. 機械がトラブったときどうしよう

1.については、2.0 Duoで『幅46.8 cm 高さ 51cm 奥行 55.8 cm 』です。数字ではピンときにくいかもしれませんが、これはなかなかのデカさです。こちらの記事を見てもらうと、多少その大きさが伝わるかと思います(写真のダヴィンチは1.0ですが、大きさは同じです)。ちょっと自分の部屋に置くのは勇気がいります。

2.については、これは自分の杞憂なのかもしれませんが。

1年ぐらい前に、確か3D systems社の3Dプリンタが職場に試験的に導入されました。ノズルが3つもついた、なかなかに立派なものだったのですが、自分がいざ使わせてもらおうと思ったら、なんと3つのノズルの内の2つが詰まり(フィラメントが途中で折れた)を起こしており、また誰も直し方がわからず、結局1ノズルで使い続けるという、とても残念な運用になってしまいました(アフターサービスを呼べばよかったのかもしれませんが)。

そんなわけで、まだまだ誰でも簡単に使えるようにはなっていない3Dプリンタなので、何かあったときには簡単に修理できた方がよいなーという思いがありまして、XYZプリンティングのアフターサービスがどんなものかは知りませんが、自分で直せるに越したことはないなあとも考えていました。

そんな折に見つけたのが、デアゴスティーニの『週間 マイ3Dプリンター』です。自分で組み立てていくから3Dプリンタの構造がよくわかるし、雑誌の方で3Dモデリングの勉強もできる。正に自分のためにあるような雑誌だなーと思いました。

ただ、これについても以下の懸念がありました。

  1. トータルで11万円相当は妥当か?1年後に完成するのなら、同じ価格で1年後にもっと高性能なものが買えるのではないか?
  2. 買った後のアフターサービスや、フィラメントの入手方法はどうなるのか?

1.は、週刊マイ3Dプリンターが発表された頃から、皆が心配しているところだと思います。それこそ、1年後にXYZプリンティングの新型を買う方が良いのではないのかとか。

2.のフィラメントの入手性については、Maker Faire 2014の会場で説明員の方に聞いてみたところ、「デアゴスティーニの方で販売していきます」とのことでした。もし、『idbox!』で使えるフィラメントが専用のもので、それを入手可能なのがデアゴスティーニ直販だけだとしたら、それはちょっといつまで販売してくれるのかわからなくて怖いなーというのが、正直な自分の感想でした。

で、『週刊 マイ3Dプリンター』について色々調べていて、『idbox!』の監修をしているボンサイラボさんのページに行き着きました。で、ここに自分の知りたかったことが書かれていました。

  • 『idbox!』は、ボンサイラボが自社販売している『BS01』がベース
  • 違いは、筐体の素材と、テーブルベースの構成と、冷却ファンのピン数のみ

ボンサイラボは自社販売の3Dプリンタのキット『BS01』に必要な部品やフィラメントを販売しているので、『idbox!』で使うフィラメントや補修パーツが必要になったときには、ここから入手できると見てよいでしょう。ということで、懸念点2.については大丈夫そうです。少なくとも、ボンサイラボさんが存続する限りは。

あと、1.については、その気になれば『idbox!』も『BS01』と同じようにアップデートしていける(例えば、デュアルノズルにしたりとか?)ようなので、ある程度は長く付き合っていける3Dプリンタにはなると思います。でもやっぱり、1年後にはXYZプリンティングがWiFi対応でデュアルノズル対応でスキャナ付きのものを12万円ぐらいで発売していそうな気もすごくするので、やっぱり多少は割高にはなるかもしれません。

さて、ここで重要なのは、「ボンサイラボさんの自社販売している『 BS01』を買えば、同じ組み立てでも1年待たなくて済むじゃん!」ということ。出来上がるものは、ほぼ同じ。しかもボンサイラボさんの方だと、デュアルノズル対応版も売っていたりする(1〜2万円ほど値上がりしますが。逆に、『idbox!』とほぼ同性能のものは、99,800円で1万円ほど割安)。

『3Dプリンタの仕組みをちゃんと学んで、自分で直せるようにする』という目的に対して、毎週少しずつ教材付きで学んでいくか、自分でマニュアルとにらめっこしながら、コミュニティなどを活用してトライ&エラーで学んでいくか。

これはもう、自分の向き不向きとか、チャレンジ精神とかの問題の気がします。自分はどちらかという前者の方が好きで、後者は結構ハードル高そうだなあと思うのですが、今年の年末年始に珍しくまとまった休暇がとれそうなので、これは一気に組み上げて勉強できるチャンスでは?と思った(←BS01の組み上げにかかる時間はだいたい10時間ぐらいとのこと)ので、思い切って後者を選択することにしました

ということで。

これのデュアルモデル版を購入することに決定しました。なお、BS01のサイズは『縦250mm×横250mm×高さ275mm』なので、XYZプリンティングの『ダヴィンチ』シリーズに比べてだいぶコンパクトです。

ちなみにこの購入決定にあたり、奥様からは『何作るの?』『これいるの?』という、極々当然な質問が飛んできましたが、それはまあ何というか、「それは3Dプリンタに聞いてくれ!」という感じですね、はい。道具が創造性を刺激することはきっとある!… ハズ。

今のところは、ラピロのカスタムパーツ作りを、まずはやってみようと考えています。