2017年につくったものまとめ

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昨年同様、今年作ったものを振り返ってみたいと思います。少々長めですので、年末年始の暇なときの読み物としてお楽しみ頂けましたら幸いです。

これは昨年末時点で予想していたとおりなのですが、今年はブログの更新頻度が激減してしまいました。週一どころが、月一更新できるかできないか、ぐらいになってしまいました。毎週チェックくださっていた方々(は、いるのかどうか不明ですが)、申し訳ありませんでした。

頻度が落ちた理由は明確で、昨年末に長男が誕生したためです。基本的に家にいるときはこの子に合わせてすべてのスケジュールが決まるため、工作に費やせる時間が激減してしまいました。工作大好きな自分としてはなかなか辛い状況ではありましたが、ただ、そういう状況だからこそ生まれた作品があったり、また安全性を考慮したモノづくりができるようになったりもしたので、これはこれで自分の趣味にとっても得るものは大きかったと思います。

何より、長男が大変かわいいので、なんかもうそれだけでAll OK(?)です。

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↑檀黎斗神(変神パッド 新檀黎斗 ver.)に遊んで頂いている長男。とりあえず常に”EXCITE”をバックで流そうとする。檀黎斗神のありがたいお言葉を聞き続けているので、将来が若干心配。

 

閑話休題。

 

実は今年は自分の中で一つチャレンジ目標を立てていて、「自分が作ったものを誰かに買っていただく」ということを頭の片隅に置きながら工作をしていました。自分が作っているものにお金を払ってくれる、それだけの価値のあるものを自分は作り出せているのか、というのを確認してみたくなったからです。結果、今年は2つの作品を販売することになり、自分の想定以上の方々に、自分の作品をお届けすることになりました。

と、前置きがだいぶ長くなってしまいましたので、いい加減そろそろ、振り返りを始めたいと思います。

 

1. amiiboオルゴールポケット

昨年自分が作った『amiiboオルゴール』を、自分のスキルレベルの向上に合わせて、本家ゲームボーイよろしくポケット版としてリファインしたものです。ゲームボーイポケットの液晶画面上にamiiboを置くと、そのキャラクターに対応したゲームのBGMを3曲程度選んで再生できる、というものです。

元々のお手製ゲームボーイ型外装も気に入っていますが、こちらのコンパクトさや、本物の外装を使った本物っぽさ(?)も気に入っています。こんな感じで、ゲーム機以外でもamiiboを使って遊べるおもちゃとかがもっと出てくれると嬉しいなあと思います。横井軍平さんがご存命なら、何か考えてくれたかなあ。

参考:amiiboオルゴールポケットをつくる

 

2. 大乱闘スマッシュブラザーズガシャット

昨年のまとめで、『スーパーマリオブラザーズガシャット』のことを、自分の『代表作』と表現しましたが、この『大乱闘スマッシュブラザーズガシャット』については、少なくとも現時点においては、自分にとっての『最高傑作』です。NFCを使って、キャラクター選択を実現する。レベルアップごとに、キャラクターのイラストもレベルアップ後の姿に変更させる。アイデアとスキルレベルが、自分の出せる限界ギリギリのところで上手く組み合わさって生まれたもの、という感覚です。

元々ガシャット作りは『マリオガシャット』を作っただけで満足していたのですが、皆様からの想定を遥かに上回る高評価を頂いてしまったため、調子にのって何とか皆様の期待に応えるものを作れないかと考えた結果、このガシャットが誕生しました。そのため、自分にとって最高傑作と言えるものを生み出せたのは、皆様の応援のおかげでもあります。ありがとうございます。

このまとめを書くにあたり、改めて中身とソースコードを見てみましたが、なんというか、二度と作りたくないというか、自分でもよくやりきったなあ、という感じです。檀黎斗神のご加護でもあったのでしょうか。

参考:オリジナルガシャットをつくる 〜大乱闘スマッシュブラザーズガシャット〜

 

3. Raspberry Pi搭載コミュニケーションロボ

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元々はラピロを2年ぐらいいじっていたのですが、ちょっとラピロだと色々扱いが大変なこともあって、もっとお手軽に扱える、コミュニケーションに特化したロボを作ってみることにしました。この頃はおもちゃ作りがメインになっていたので、ちょっとした原点回帰(?)です。

一応、「表情を出す」「定型文を喋る」までの基本機能は作っていたのですが、その後やはりおもちゃ作りの方にまた興味が移ってしまったため、こちらの開発はストップしてしまっています。うーん、きっと(仮面ライダー)ビルドのおもちゃが魅力的じゃなかったら、こっちの開発に戻ってきたのでしょうが、いかんせん面白いしおもちゃも魅力的なんだよなあ、ビルド。。。

ただ、このロボくん、実は今も家でしっかり働いてくれています。理由はこのあとすぐ。

参考:Raspberry Piでコミュニケーション向けロボをつくる

 

4. おとうさんDashボタン

 

Amazon Dashボタンについてはご存知の方も多いと思います。ボタンを押すと、いちいちWebブラウザからAmazonのサイトに行かなくてもモノが買える、というものです。水や洗剤、オムツなどの消耗品を手軽に注文してもらうことを目的に、Amazonが制作・販売しています。

ただ、自分みたいな工作好きの人間にとっては、Amazon Dashボタンは「商品を買うためのもの」というよりは、「便利なIoTボタン」というふうに映るのです。ネットワークに繋がる、安くて長持ちな便利ボタン。そのため、これを使ってなんやかんや遊ぼうという取り組みをしている方々は世界中にたくさんいて、「自分も何か遊べないかな」と考えた結果、この「おとうさんDashボタン」が生まれました。

赤ちゃんのベッドの脇に備え付けられていて、これが押されると、私の部屋にいる(先で紹介した)ロボットが、「お父さん、お母さんがお呼びですよ」と私に呼びかけてくれる、というものです。

ぶっちゃけ、ただの「呼び鈴」なんですが、これが奥様にはとても便利なようで、制作以降、今も現役で活躍しています。多分、これまで自分が作ってきたものの中で一番活躍していると思います。主にオムツ替えのヘルプや鼻吸引機のスタンバイなどで呼ばれることが多いです。

参考:Amazon DashでおとうさんDashボタンをつくる

 

5.  Nintendo Switchをちょっと楽しくするスイッチ

元々はコンビニの『ゼルダの伝説』一番くじの商品になっていた『エフェクトーン』というもの(←何かしらの開閉に合わせて、ゼルダのアイテムゲット音や謎解き音がなる)を自作するところからスタートしていて、それをNintendo Switch向けに適用(←Swich本体のドックへの抜き差しに合わせて音を鳴らす)しようと何やかんや試しているうちに、「あれ、これってひょっとして販売できるんじゃなかろうか?」と思い始め、初めてのプリント基板作成などを経てブラッシュアップさせていき、最終的に『Nintendo Switchをちょっと楽しくするスイッチ』という名前をつけて、「欲しい」と言ってくださる方向けに、初めて受注生産を行いました。

今まで自分が制作したものを販売してこなかったのは、人様にお渡ししても動作を保証できるようなものを作る自信がないことと、扱っている題材がマリオだったりゼルダだったりで版権の問題があったからなのですが、この『Nintendo Switchを(中略する)スイッチ』については、専用の基板を制作することで極力構造をシンプルにすることと、また再生する音源をお客様ご自身に用意して頂く形にすることで、二つの課題を(一応)解決した(つもりになった)ため、受注生産に踏み切りました。

これについては、10名程度の方にお買い求め頂きました。どこの馬の骨ともわからぬものの手作り製品をご購入頂き、誠にありがとうございました。

ちなみに、この『Nintendo Switchを(中略する)スイッチ』の紹介でYouTubeに上げた動画なのですが、上げた当初は特に注目も何もされなかったのが、ある日突然に再生回数が10万20万と跳ね上がりました。何が原因でそうなったのか気にはなっているのですが、未だに原因不明です。何故。

参考:Nintendo Switchをちょっと楽しくするスイッチ

 

6.  フタを回して光る!発光フルボトル

これはもう、「自分じゃなくても絶対誰かやるだろう」と思ったので、スピード重視で一気に仕上げてしまった作品です。基本的に、誰かが既にやっていることと同じことをやるのは、なかなかモチベーションが上がらないので。。。

案の定、「フルボトルを光らせる」というのは、フルボトルの発売直後に他の方が早々にやってしまいましたが、「フタを回して光らせる」というのは、少なくともYouTube上では一番初めに実現できたのではないか、と思っています。

これを作って学んだのは、

  • 光らせるだけでも意外と手間がかかる
  • 光らせても、耐久性に難あり(←スイッチとなる蓋を回しているうちに誤作動が起こるようになる)

ということでした。この気づきが、次の作品を生み出すきっかけになりました。

ちなみに、同様のギミックを積んだ製品は、本家バンダイ様より、『ライトアップフルボトルキーチェーン』という形で11月に商品化されました。サイズが小さく、かつどのボトルも電球色で光ってしまうのはやや残念ですが、これはこれでなかなか魅力的なアイテムだと思います。

参考:フタを回して光る!発光フルボトルの作り方

 

7. フルボトル専用発光台座

上記の動画は、私が作成したものではなく、フルボトル専用発光台座を購入してくださったショウカイジャー様のレビュー動画になります。大変綺麗に撮ってくださいました。自分ではこうなりません。

フルボトルというのは、その製品の構造(←クリアパーツが基本)からして、誰もが「光らせて遊びたい!」と思うようなものになっていると思います。だからこそ、バンダイ様は意図的にビルドドライバーに発光ギミックを搭載せず、発光ギミックをトランスチームガンやラビットタンクスパークリングに振り分けたのでしょう。それが訴求ポイントになると判断されるぐらいには、フルボトルと発光は「ベストマッチ」なのです。

ただまあ、当時はそこまで考えておらず、漠然と「フルボトルを発光させたがっている人は多いはず!でも意外と手間がかかるぞこれは!じゃあ自分がそのギャップを埋めてやる!」という思いで作ったのが、この『フルボトル専用発光台座』です。

上記のコンセプトのもと、初めから販売することを意識して制作したため、構造としては非常にシンプルです。マイコンすら使わず、白色LEDをスイッチでON/OFFするだけ。点滅やらグラデーションやら、光り方に工夫があるわけでもありません。

同じように販売をした『Nintendo Switchを(中略)スイッチ』も、だいぶシンプルな構造にしましたが、あれでも思ったより手間暇がかかるものになってしまっていました。そのため、より簡単に生産できるようにするのと、また今回は小さなお子様が遊ぶことも想定されるため、作りとして壊れにくいものにするため、よりシンプルなものにした方がよいと判断しました。台座の固定方法をネジ止め式にしたものも、小さなお子様の電池の誤飲防止が目的です。このあたりの考え方は、おそらく自分に子供が生まれていなければ、疎かになってしまっていた部分だと思います。

これを作って公開した直後は、特に話題にもならず、一つ二つ、ポチポチと売れただけでした。「あれ、自分の予想外れた?」と思っていたところに、たまたまYouTuberのショウカイジャー様に目をつけていただいて、台座を(文字通り)ご紹介頂いたところ、自分の想定を遥かに超える方々からご注文を頂くことになりました。

結果、多くの方々に、お届けまで一〜二ヶ月ほどお待たせ頂く形になってしまい、大変ご迷惑をおかけすることになってしまいました。誠に申し訳ありません。現在、10/28までにご注文頂いたすべての方の分は制作が完了済みで、メールにて制作完了のご連絡をさせて頂いております。それ以降にご注文頂いた方にも、制作完了次第随時ご連絡させて頂いておりますので、メールを逐次ご確認頂けますと幸いです。目安として、あと1〜1.5ヶ月以内には、現時点でお申し込み頂いている方の分はご用意できると思います。

ちなみに、ここまでの制作数は148セット、計296個です。ゴールまであと(今のところ)59セット、計118個です。頑張れ自分。

なお、制作は今もお受けしておりますが、お届けまでに一〜二ヶ月要することをご了承頂けますと幸いです。ご入用の方は、こちらの記事のコメント欄にてお問い合わせください。

また、こちらからご連絡しても、お返事がなかったり、ご連絡頂いたメールアドレスがPCからのメールを受信できず、連絡がつかない場合がございます。連絡したにも関わらず私からの連絡が来ないという方は、お手数ですがメールボックスのご確認や、メールアドレスのフィルタリングの設定見直し後、再度コメント欄にてご連絡頂けますと幸いです。

ありがたいことに、ご購入頂いた方々からは、今のところ「遅過ぎなんじゃゴラァ!」とか「出来が悪いんだよクソがぁ!」といったコメントは頂いておりません。お待たせしてしまっているにも関わらず、皆様良い人たちで本当にありがたいです。。。「子供が喜んでいる」といったコメントを頂くこともあり、作った甲斐があるなあと一人喜んでおります。ありがとうございます。

参考:フルボトル専用発光台座をつくりました

 

。。。はい。こうして振り返ってみると、工作時間が少なくなって更新頻度が減った割には、ちゃんと形にできた作品の数は意外にも去年と変わっていません。ただ、後の方の作品になるにつれて、モノの作りがだいぶシンプルになってきている気がします。『フルボトル専用発光台座』なんかは特にそうです。悪く言えば『手の込んだものではない』ということになるかもしれませんが、シンプルな作りになったからこそ、作品としては安定して動作するものになり、生産も比較的ラクになったので、動画で見せるだけでなく、たくさんの方々に直接作品をお届けできるようになりました。シンプルにモノを作ることができれば、それに越したことはありません。それに、シンプルにモノを作ることを常時意識できるようになれば、スマブラガシャットみたいなスペシャルな一品モノをつくるときも、おそらくその完成度はかなり向上することになると思います。

そんなわけで、今年立てていた「自分が作ったものを誰かに買っていただく」という目標は、自分としては十二分に達成出来たと思います。ただ、量産に時間をかけ過ぎて、新しいことができなくなってしまったのが悩ましいところです。これはなかなかなにフラストレーションが溜まりますので、次は量産は意識せず、スマブラガシャットみたいないなスペシャルな一品モノを作ることを優先したいと思います。幸い、アイデアは既にあって、今のところはまだ誰もやっていないようなので、誰かがやってしまう前に完成させてしまいたいところです。

 

今年の更新はこれにておしまいです。長文にも関わらず、最後までお付き合い頂きありがとうございました。来年は本業の方が今まで以上に忙しくなりそうで、また長男と遊ぶ時間も今以上に必要になると思われるので、更新頻度は今年と同じかさらに下がる可能性がありますが、変わらず気長にお付き合い頂けますと幸いです。

それでは皆様、良いお年を。