食玩HYPER DETAIL GEARをコンプリートセレクションレベルまで高めてみました【唸る!編】

 

前回までで、光って回るベルトにはなりそうな気がしてきたので、ここでもうひと頑張りして、唸るベルトにまで仕立て上げたいと思います。ここまでできればDX版相当です。

光る!」と「回る!」については、極端に言えば配線さえしてしまえば後は電流を流すだけだったのですが(光の色変え除く)、さすがに音声の再生はそれでは難しいので、ArduinoとDFPlayerを組み合わせて音を鳴らします。この組み合わせで音を鳴らす方法については前に紹介していますので、ほぼそのまま、そっくり流用していきます。

というか、実はこれがやりたいがためにいろいろ方法を探した結果、DFPlayerに辿り着いていたのです。

 

さて、音を鳴らすためには、当然クウガの変身ベルトの音データが必要になります。過去に一度、ラピロに超変身をさせた時があって、その時にどこかから拾ってきたデータが手元にあったので、今回はこれを使います。ただ、これをどこから拾ってきたのかが思い出せません。。。あんまり使うのは良くないのかもしれませんが、あくまで私自身が個人の趣味で楽しむ範囲ということで、今回は割り切って使わせていただきます。

また、手元にあったデータには、ライジングフォームに関係する音(ビリビリ)がなかったので、これについてはこちらでかるぼ様が公開してくださっている効果音を使わせていただきました。

あとはこれらの音声ファイルを、GarageBandとかの音楽編集ソフトを使って、切ったり貼ったり繰り返させたりしながら、必要な音声ファイルを作っていきました。作成したのは以下の15ファイルです。

  1. ベルト出現音
  2. マイティフォーム選択音
  3. ドラゴンフォーム選択音
  4. ペガサスフォーム選択音
  5. タイタンフォーム選択音
  6. 変身待機音
  7. マイティフォーム変身音
  8. ドラゴンフォーム変身音
  9. ペガサスフォーム変身音
  10. タイタンフォーム変身音
  11. ライジングフォーム効果音
  12. ライジングマイティフォーム変身音
  13. ライジングドラゴンフォーム変身音
  14. ライジングペガサスフォーム変身音
  15. ライジングタイタンフォーム変身音

選択音は変身音の一部を切り取ってフェードアウトしただけ、ライジング変身音は通常の変身音の後ろにライジングフォーム効果音を繋げただけです。コンセレとか、実際の番組中にこういう変身音は厳密にはなかったかもしれませんが、まあ、雰囲気ということで。

 

さて、実際に配線していきます。このへんから最終形を意識して、フォーム切り替えボタンとかもプロト的に作っていきます。

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プロトなのでだいぶごちゃっとしています。

まず、電源はアルカリ単四電池3本で4.5Vを入力させています。この電圧なら、Arduino Pro mini (3.3V)、DFPlayer Mini、フルカラーLEDの全てを問題なく動作させることができます。

それから、トランジスタには前に書いた通りC2120を使っていて、今回はArduinoの出力が3.3Vでモーターにはだいたい100mAぐらいを流したいので、トランジスタのB(ベース)にはだいたい1mAぐらい流れるように、ArduinoのIOピンとトランジスタのBの間に3.3kΩの抵抗を挟んでいます。それから、トランジスタのE(エミッタ)はGNDに接続し、モーターのマイナス側から来ている線をトランジスタのC(コレクタ)に接続します。モーターのプラス側には電源のプラスを接続します。

あと、アークルの台座にも6つ穴を開けて、長めのピンヘッダで台座を通してブレッドボートとベルトを接続できるようにしています。それから写真では奥の方にあって見づらいですが、マイティ、ドラゴン、ペガサス、タイタンを切り替えるためのタクトスイッチ4つも用意しています。これらのボタンとArduinoのIOの接続では、IOピンがプルアップの入力(INPUT_PULLUP)になっていて、ボタンを押された時にGNDに落ちるようになっています。

だいぶ配線がゴチャゴチャするので、うっかりプラスとマイナスの向きを間違えたり、電源のプラスとマイナスをダイレクトに繋いでしまったりしないよう注意してください。自分は両方やって部品を壊したり電池が超発熱したりと色々大変でした。

 

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台座のピンヘッダと、ベルトのピンソケットを接続した状態です。光らせ方とか音のディティールは最後に修正していくとして、まずはそれっぽく光って回して唸らせてみましょう。最終的なArduinoのソースコードについては、次の最終回で公開します。

 

ではでは早速、変身!

 

。。。はい、なんかもう、自分的には大満足です。よくここまでやれたなあと。何日休日潰してんだと。ドラゴンフォームの音だけちょっと聞き取りにくいのが若干気になりますが。

 

さて、動画ではライジングも試しているので、ここでライジングフォームについて補足です。

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ライジングアークルのカバーパーツは、ありがたいことに素のアークルの裏パーツにそのままはめ込むことができます。

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裏面から見るとカバーパーツの方がわずかに大きいのがわかってしまいますが、 正面から見たときには一切気にならないので問題ありません。

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ただ、細かいことを言うと、食玩HYPER DETAIL GEARでリリースされているライジングアークルは、アルティメットフォーム用のライジングアークルであり、上の写真でいう赤、青、緑、紫の部分が金色と銀色の2色になってしまっています。そのため、通常のライジングフォームのライジングアークルにするには、この部分を赤、青、緑、紫に変更してやる必要があります。

腕に自信のある方は塗装でも良いかもしれませんが、綺麗に仕上げたいなら、この部分を通常のアークルのパーツと交換してしまうのが良いと思います。幸い、この部分はカバーパーツとは分離できるようになっています。

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カバーパーツの裏側、上の写真の黒い部分を外せば交換できます。。。が、この部分、カバーパーツと裏側パーツのはめ込みとは違って、相当固いです。2つあって、それぞれ4か所で固定されていますが、普通に外してもそれぞれ2か所は折れると思います。下手すれば全部折れる可能性もあるので、それをご了承の上、交換してください。

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【光る!編】で書きましたが、ライジングフォームの認識にはリードスイッチを使っています。リードスイッチのON/OFF切り替えには磁石を使います。

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ということで、ライジングアークルの方にだけ、リードスイッチに近づく位置にネオジム磁石を両面テープで貼り付けております。

すると、

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通常フォームのときはリードスイッチがOFFなので、Arduinoの入力はHIGH状態(←ピンモードをINPUT_PULLUP指定)になりますが、

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ライジングアークルでは磁石に引っ張られてリードスイッチがONになるので、GNDと接続され、Arduinoの入力がLOW状態になります。これで通常フォームとライジングフォームの切り替えが可能になります。

 

さて、細かい調整は置いておくとして、これで光る!回る!唸る!はとりあえず達成できました。しかし、これではまだコンセレ版には届きません。コンセレ版にはもう一つ、DX版にはない機能が実装されています。次回はまずその機能を実装してから、キレイに箱に収めて完成させたいと思います。