RAPIRO(ラピロ)の目にLEDマトリックス基板を仕込む

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初めに申しますと、このアイデアは私のものではありません。元ネタはこちらの方のものです。

結構前にやられていて、これを見つけたときには「うわー、やられた!」と思ってしまいました。素晴らしいアイデアだと思います。

「これは自分も是非やりたい!」と思い、部品(LEDマトリックス基板)は結構前から購入していたのですが、なんやかんやで放置してしまっていました。自分のスキル不足もありまして。

ですが、最近3Dプリンタという武器を手に入れたので、その練習も兼ねて、ようやくチャレンジすることにしました。nakano.koumutenさんの方ではアルミ板を加工してLEDを固定されていますが、ここではその固定具を3Dプリンタを使って作成してみます。あと、使っているRaspberry PiがType BとTypeB+という違いもあります。今回はRaspberry Pi Type B+を使用しています。

なお、利用しているLEDマトリックス基板は、「Adafruit I2C通信の8×8 1.2インチLEDマトリックス基板(赤色)」×2個です。

では、早速。

とりあえず、ざくっと採寸して、えいやで3Dモデルを作成してみます。初めて3Dモデリングソフト『Blender』を使ってモデリングしてみたので、慣れるのに結構時間がかかりました。

参考にさせていただいた教本です。3Dプリンタ向けのモデリングを意識して書かれているので、『Blender』を全く使ったことのない自分には役立ちました。『Blender』は基本的に設計よりデザイン向けみたいですが、寸法合わせてCAD的に使うことも十分可能だということが、今回わかりました。そのやり方も、余裕があればどこかで記事にしたいと思います。自分の備忘録も兼ねて。

Autodesk 123D design』を使わなかったのはなぜかって?それは、自分のPC環境(Mac OS 10.10)だと、PCに保存しようとするとクラッシュするわ、STLデータのエクスポートもなぜか失敗するわで使い物にならなかったからです。畜生。

 

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閑話休題。最初にプリントした固定具を使って取り付けてみたのがこちら。パッと見はこれで良さげな感じがしますが、

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頭が閉まりません。確かにnakano.koumutenさんの方でも「ぎりぎり入りました」とは書いていましたが、こんなに余裕がないとは。

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仕方がないので、あんまりやりたくありませんでしたが、Raspberry Pi Type B用の固定棒の頭を削ることにします。これで少し余裕ができるはず。

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まだ閉まりません。畜生。

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仕方がないので、もっとやりたくありませんでしたが、この部分も3/4ぐらい削ることにします。これで、力を込めればギリギリ閉まる、ぐらいにはなりますが、もう少し固定具の設計を見直して、少しでも余裕ができるように持っていきたいと思います。

 

で、設計&プリントを繰り返すこと幾数回、最終的にこんな形に落ち着きました。

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これにまずLEDマトリックス基板を取り付けます。

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手持ちの関係でM2-8のトラスネジを使っていますが、それだとギリギリなので、できればM2-10を使いたいところ。

それから、Raspberry Piの前方のネジ穴に取り付けます。こちらはM2-8で十分。

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これで、軽く抑えれば頭が閉まるぐらいになりました。

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さらにこんなパーツも作ってみます。何かスカスカな部分があるのは、自分の3Dプリント・スキル不足です、はい。

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LEDマトリックス基板の下側にとりつけます。

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この部品をラピロの首の前方の穴に合わせてねじ止めすると、Raspberry Pi Type B+がしっかり固定されます。ここの固定は、M3-12のトラスねじです。なんだかだいぶ、ロボットの頭の中、という感じがしてきました。偶然ですが、アンプのボリュームがちょうど鼻のよう。

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頭をねじ止めしてみたところ。残念ながら閉まりきらず、下の方がわずかに開いてしまいます。丸一日色々やりましたが、今の自分ではこれが限界です。

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電源をONにしてみた状態。

Raspberry Pi Type B+にして以来、Raspberry Piのステータスランプがラピロの前面側(右目)に来てしまって気になっていたのですが、LEDマトリックス基板の陰に隠れるようになったので、ちょっと見栄えが良くなりました。

実際に動く様子は、こんな感じです。ラピロの起動をイメージしてみました。間ちょっと開きますが、最後まで見ていただけると幸いです。なお、LEDマトリックス基板のプログラミングに関しては、前回の記事をご参照ください。

眼を写して表情を作るのも面白いですが、文字を出すのもロボっぽくて良いですね。自分はこっちの方が好みかもしれません。

あと、動画では何かLEDがチカチカして見えますが、肉眼で見るとこんなにはチカチカしないのでご安心(?)ください。

 

さて、後はnakano.koumutenさんと同じように色々表情を出して遊んでみたいところですが、今回はここまでです。とにかく設計&プリントのトライ&エラーで丸一日かかってしまいました。。。おかげで3Dモデリングにはちょっと慣れましたが。

3Dプリンタで綺麗に造形するためのプリント・スキルは正直まだまだ、全然ですが、電子工作の固定具の作成とかだと、見た目の綺麗さとかはそこまで重要じゃないので、初心者でも3Dプリンタを活用できている気分になれるのでおススメ(?)です。

 

例によって、今回作成したLEDマトリックス基板の固定具のSTLデータは、こっそりここここに置いておきます。前者がRaspberry PiとLEDの固定用、後者がLEDとラピロの固定用になります。